やって来ました、飛び入りの仕事^^; | さいちゃんの教会音楽な日々

やって来ました、飛び入りの仕事^^;

 夕方、家で合唱プローベの準備をしていたら、電話が鳴った。普段、この時間は私は家にいないので、電話がかかってくるなんて珍しいこともあるものだと思ったら、ホイマーデン教会の牧師からだった。業務連絡である。
 「今度の土曜日、洗礼式を行なうことになったんだけど、時間ある?」だそうで。堅信礼準備コース参加者の中から、受洗希望者が出たというのである。飛び入りの仕事だが、たまたま土曜日は空いていたので引き受けた。

 実は、今度の日曜日は堅信礼の日。幼児洗礼を受け、13~17歳になった子たちは、教会で1年間準備コースに参加し、じっくりキリスト教について学ぶ。その1年の期間が終わって、いよいよ信仰告白をして祝福を受けるのが堅信礼である。
 幼児洗礼と堅信礼は、日本で言うならお宮参りと元服式のようなもので、ドイツでは伝統的な習慣として長いこと行なわれていた。近頃、その習慣に疑問を抱く人が増えたのか、信仰は本人が大人になってから選ぶべきだと思うようになったのか、子どもが生まれても幼児洗礼を受けさせない親が増えてきた。それに伴って、幼児洗礼を受けないまま堅信礼準備コースに参加し、信仰を持って洗礼を受けるというケースも増えてきたように思う。
 ヨーロッパでは信仰を持つ、ということは「生きる上での世界観・価値観を持つ」ということと同義語である。これがあって初めて、一人前の大人とみなされる。大人への第一歩を踏み出したこの子の洗礼式が祝福されたものとなるよう、土曜日にはささやかながら音楽をもって応援したい。