第1回マティネーの打ち合わせ | さいちゃんの教会音楽な日々

第1回マティネーの打ち合わせ

 今年はいよいよ、私が企画を担当する「ホイマーデン教会マティネー」が始まる。マティネーとはお昼の公演・コンサートのこと。
 ホイマーデン教会では月に1回、礼拝後に昼食会をする日があるのだが、10時の礼拝のあと12時の昼食まで、少し時間がある。その空いた時間を狙って、私が30分枠のマティネーの開催を提案したというわけだ。第1回は1月9日、サキソフォーンと一緒にやることになっている。どんな風になるのか、どのくらい人が集まるのか、皆目見当がつかないだけに今からドキドキものである。

 さて、コンサート5日前の今日、ようやくサキソフォーンのB氏と打ち合わせ。B氏は私と同じくらいの年代で、ホイマーデン教会の教会役員を務めており、アマチュアではあるがゴスペルバンドなどの活動もやっていてかなり吹ける。だから全く心配せずに、こんな遅くになって打ち合わせなどしているわけだが、さすがに今日は時間がかかった。
 まずはB氏が図書館から借りて、持ってきた楽譜を片っ端から初見で合わせて選曲。クラシックな曲はほとんどが編曲ものだが、なかなか上手くアレンジされている。たまにはどうにも退屈なものがあって、それを候補から取り除いていく。B氏はジャズ系現代曲の楽譜も借りてきていたのだが、これは曲としていまいちだった。本当にいい曲であればプログラムに新風を吹き込んでくれたであろうに、残念である。
 結局、残った候補曲は9曲。もう一度ざっと合わせながら、1曲1曲の時間を計って合計してみたら、全部で31分という結果が出た。練習したあとでテンポの取り方が変わるかもしれないし、曲と曲の間に少し間が必要なことを考えると、少し長めだがなかなかいい感じである。
 問題は曲をどうやって並べるかなのだけど、B氏は遠慮してるのか「僕よりあなたの方が経験を積んでるだろうから」とか言って、全然意見を言ってくれない。ドイツ人にしては珍しいというべきなのか、専門家を尊重するという意味ではドイツ人らしいというべきなのか、ともかく何にも言ってくれないので私は内心頭を抱えてしまった。曲の性格や調性を考えて「この曲はこんな性格だから最初にどう?」とか、きちんと私の考えたことを伝えて、B氏がどう思うか聞きながらようやく一応並べたが、土曜日の最後の合わせの時に一通り演奏してみてもう一度考える、ということになった。
 結局、ここまで2時間半もかかってしまい、もう少し短く終わるかと思っていただけにびっくりした。でも、そんなものかもしれない。

 このマティネーは入場無料であるが、入場無料のコンサートでも必ず、聴く人が何かしらお金を置いていくのがドイツの常である。今回の第1回マティネーでの収入を、スマトラ島沖地震での津波の被災地支援のために寄付したい、と思い立ち、B氏に相談したら「うん、いいアイディアだと思う」と言ってくれた。あとは牧師と他の役員とに話を通すだけだが、もし事前に何か役員会で決まっていたのでなければ大丈夫だろうと思う。もっともいくら収入があるかは全くわからないのであるが、雀の涙であってもお役に立てるなら嬉しく思う。