後戻りはできないのね^^; | さいちゃんの教会音楽な日々

後戻りはできないのね^^;

 1月1日、新年礼拝。年末のスキーで右足をいためた私であるが、そこは何せ元々ピアニスト。「奏楽の仕事を始めたとき同様、手だけで弾けばいいのよね」とタカをくくっていたのだけど…

 前奏はいつものように1番目の讃美歌を即興。今日の讃美歌はEG158番「おおキリストよ、明けの明星よ」。いつもなら派手で元気な即興をしてもいいところだが、年末にスマトラ島沖地震の津波で大災害があったばかりで、世界中がいわば「喪に服している」状態での年明けである。私も礼拝出席者もとてもそういう気分ではない…と判断し、暗闇に星の光が輝いているイメージで、黙想が出来るような静かな即興にした。この時は足鍵盤も動きがほとんどなく、左足だけで弾いていた。
 しかし、讃美歌の伴奏を始めた時に自分でも驚いた。足が勝手に動くのである!!伴奏のバスの動きが足の動きとして反射的に出て来ているのだ。
 ドイツで教会音楽の専門教育を受けると、即興の授業で「伴奏譜なしで」讃美歌の伴奏をする訓練をさせられる。讃美歌のメロディーだけを見てそれを和音進行として把握し、その和音を両手と足に分けて弾くという、ある意味器用なことを自動的にやれるようになるための訓練である。これに慣れていろいろなパターンの和音づけができるようになると、もう伴奏譜は退屈で使えなくなる。私もご多分に漏れず、もう何年も伴奏譜は使っていない。
 私は結構長いこと、足鍵盤を使うのが怖くて手鍵盤だけで和音づけをして伴奏していたのだけれど、それでは大学の試験に通らないので、おそるおそる足を使い始めた、という過去がある。今も足鍵盤を使うことに一番自信がない。だから逆に足を痛めても、礼拝の仕事は問題なく出来ると思っていた。だが今回、いつの間にやら訓練の成果が出ていて、足の動きがきちんとインプットされているのを実感した。自分でも正直なところ驚いたと同時に、後戻りは出来ないんだなぁと感じた。やっぱり足は使えた方がいい!!気をつけて、早く治そうと思う。