5月とは… | さいちゃんの教会音楽な日々

5月とは…

 "Im wunderschönen Monat Mai"(素晴らしく美しい5月)というハイネの詩をご存知の方も多いと思う。急に気候がよくなり、花が咲き乱れ、まぶしい陽射しに気分も明るくなる…そんな開放感あふれる5月。

 今年は何を間違ったか、4月にそれが来てしまったことは前にちょっと触れた のだが、ここのところその反動で天気がぐずついているのも不思議ではない。とはいえ、寒くて暗い時期はもう過ぎ去ったのだ…ということだけはよくわかる、そんな気温ではある。


 ところで、いまどきのドイツの5月とは、喜んでばかりもいられない5月である。というのも、私のような半自営業者にとって、おそろしい書類の提出期限がじりじりと迫ってくる月なのだ。何って…



 確定申告 



 5月31日が締め切り。遅れると罰金である。

 日本で所得税を払ったことがないので比較することは出来ないが、ドイツの税制ははっきり言ってかな~りややこしい。その上、毎年のように変わるから嫌になってしまう。

 どこかの会社のフルタイムの従業員であれば、コトはわりと簡単だ。所得税は給料から天引きになり、会社が税務署にちゃんと届け出てくれる。多く払いすぎた分を取り戻したい人だけ、確定申告の書類に必要事項を記入して提出すればいいのだが、これだけならそんなにややこしくない。

 私の場合、ホイマーデン教会のパートタイムのお給料を除いては、全部自営業扱い。従業員としての書類と、自営業者としての書類両方に記入し、それぞれ分けて計算せねばならぬのだが、これがものすごく面倒なのだ。お金があればこういう面倒な作業は全部税理士(Steuerberater)に任せられるのだが、やってもらったら150ユーロぐらいは軽くかかる。貧乏人は泣きながらでも自分でやるに限るのだ。

 わからないところは似たような境遇の音楽家の友人知人に聞こう、と思っても、「あ、そういうことはうちは全部ダンナ(ドイツ人)がやってるから~」という返事が返ってきたりして…_| ̄|○ う~む、持つべきものはやはりドイツ人のダンナか!?(←これじゃ便利屋扱いである^^;)なかなか似たような境遇の人がいないのに、これだからなぁ…_ _;

 というわけで、去年半泣き状態で自力で書類を作った私だったのだが、その時の痛~い経験から、この1年はわかりやすく帳簿をつけ、領収書をきちんとまとめておくよう心がけていた。要領も少しわかっているので、今年の書類作成はだいぶ楽であろうが、それにしてもそろそろプレッシャーを感じ始めていた今日、なんと他の面倒な書類が…!



 年金関係の書類



 何これ?と思って読んでみるに、ドイツでは満18歳から年金を払わねばならないのだが、私がホイマーデン教会の正オルガニスト(月給をもらうオルガニスト)になった2002年以前のデータがないので、満18歳からそれまで何をしていたのか書類に記入して、証明書を添えて提出しろとのこと。


 満18歳の時は、日本で高校生してましたがな_ _;


 どうしろちゅーねん、みたいな話なのだが、とりあえず英文でも高校の卒業証明書はあるから、これを出せばいいのかなぁ~。その後はドイツの大学の卒業証書?浪人していた間とかはどうするわけ?う~ん_ _;

 何だか頭が痛くなってきた…。まぁ、一応注意深く読めば、書いてあることはわかるぐらいにドイツ語力はついているものの…




 書類なんかキライだ~~~~!!(絶叫)




 「素晴らしく美しい5月」が、「素晴らしく書類な5月」になりそうな、雲行きの怪しい私の今日この頃なのであった…_| ̄|○